11/17

 

 

話したことや過ごした時間、くれた肯定が過去の抜け殻になって、支えにも糧にもならないけど、ささやかな救いとして降り積もっていたりする。わたしも誰かの中に抜け殻を作りたかった。どうにもならないことを笑って話すから、苦しいねって笑いながら返した。どんな言葉も行動も救いにならないけど、今日静かに眠れることを祈ってもきっと無駄だけど、やっぱり、暖かい布団でたくさん眠ってほしい。

 

夜明けを待っていても仕方がないので外に出る。空気が冷たく澄んでいて、どこにでもいけそうなのに、行きたい場所もなくて、夜に溶けてしまいたいね。もう体を捨てたくて、早く意識だけになりたくて、自我も本能も捨てて、塵みたいな意識だけになって漂いたい。わたし、質量を持って生きているから、こんなにも重たくて、不安定で、気持ち悪くて、うざったいんだと思うの。

 

わたしたち間違ってなかったねっていつか笑い合いたいな。子供みたいに誰かを傷つけることを嫌がって、言えなかった言葉を呑み込んで、綺麗事ばかり好きになって、いつまでも空の青さに感動できたらよかった。

11/11

自分を残しておきたい。今思っていること、気持ち、考えていること、明日には失われてしまうけど、過去が救いになるときがあることを知っているから。今書き残す文が、伝えた気持ちが、話したことが、いつか、なにかの糧になるかもしれないから。大丈夫だよ。

自分が救われる必要なんてどこにもなくて、心の底から好きだと思えるものがあれば、幸せを願える人がいれば、充分に生きる意味だ。愛されること、満たされること、救われること、全部諦めてやっと、わたしは身軽になって、わたしになれる気がする。

 

わたし、どこにもいないよ。意識だけがぼんやりと部屋にある。質量を持ったからだが鬱陶しくて、いっそ幽霊になれたらよかった。

10/9

 

 

神さまを愛したくて、博愛主義で、誰のことも愛しているのに、誰のこともどうでもよさそうな、ただ、いつも正しくあろうとする、そういう人をずっと探していた。大きな音は苦手だから、静かな人だといい。性別も年齢もない、誰だかわからない、神さまを探していた。

すぐにすべてに絶望してしまうのに、誰かひとり、愛してくれたら、それだけで生きていける気がした。一緒に神さまになろう。正しさを求めて、なににもなれないまま、死んでいくなにか。

 

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正しさを求めるとなににもなれないということを過去のわたしはよく知っていて、誰も傷つかない未来を望むほど、社会に適応できなくなっていった。多様性が叫ばれる中で、わたしは今日も許せない人がいて、過去の自分を救えなくて、間違えないために動けなくなっている。自分の正義で殴ってきた人を、わたしは未だに許していない。わたしが誰かを憎んでも、誰も味方になってくれないし、助けてもくれなかったので、いつのまにか憎むことが馬鹿馬鹿しくなって、じゃあもういいよって全部捨てて忘れてきた。実はぜんぜん忘れてなくて、乗り越えてもなかった。否定しないで。わたしのこと責めないで。自分勝手な人間でごめんね。

自分が許されなかったことを許されている人を見て、心の底からよかったねなんて思えない。過去の自分を救いたいから目の前の正しさを受け入れられなくて、過去の出来事に意味がほしいから間違えを貫き通さなきゃいけなくなる。わたしがわたしのまま認められなかったら何の意味もないんだ。過去のわたしを見捨てずにいられるのはわたししかいないんだよ。なにも考えずにいればつらくないことなんてずっと前からわかっていて、でもそれは過去をなかったことにするのと同じだから、過去をなかったことにするのは過去の自分を見捨てることだから。つらかった日々も、いまの苦しみも、共存して、それでも大丈夫になりたい。向き合うことをやめるのは最後の手段でいい。

 

思い出すと泣いてしまう記憶ばかりで、学校に行くのをやめてからいちばん生きていた気がする。ぞんざいに扱われていい人なんていないよ。そう言ってくれないと、過去のわたしが救われないんだ。生きやすい場所を見つけようね。無理して合わせなきゃ居られない場所なんてやめてしまって、好きなものだけ集めればいい。ぼくらどこにだって行けるよ。

9/21

 

せめて眠る前くらいは穏やかで安心した気持ちになりたいといつも思うけど、大抵は落ち着かない中で眠気を待つ夜になる。最初から最後まで大切にされた過去がありますか。出来事そのものは覚えていなくても、それによって構築された自己像は残る。本当は誰に愛されたかったの。